第二次世界大戦時のドイツによる組織的なユダヤ人虐殺は人類最大の悲しい出来事で二度と起こしてはならないものだ。とても直視できないような現実を映画として再現したスティーブン・スピルバーグとそのスタッフたちには心から脱帽する。決して楽しい現場ではないだろうし、悲しみや悔しさが増幅していく大変に精神力のいる仕事だったとも思う。けれど作品がこうして残り僕のように戦争を知らない人間もこの信じられない事実を知ることが出来る。すごく大切な仕事だ。
制作に入る前にチェリストのヨーヨー・マと作曲家のジョン・ウィリアムズがこの曲・映画について対談している動画を見た。この映像に音楽をつけるのはとてもつらかったという。その中でヨーヨー・マの語った言葉が特に印象に残った。
「このフレーズを聞くとある場面が鮮明に浮かぶ。わが子や孫を腕に抱いている瞬間だ。そして彼らの人生に思いを馳せる」
このような映画が音楽が必要なくなる世界を願って演奏した。
