言わずと知れた映画「ロミオとジュリエット」の曲。この曲を最初に知ったのは(それ以前に耳にしたことはあったかもしれないが)車のラジオにて、演奏は日本のアカペラグループのアンサンブルプラネタによるもので、美しいメロディとハーモニー、そして演奏者の声に完全に魅入られたのを今でも覚えている。
いつか演奏したいとは思っていたけど自分からは手を出すことはなかった。この度ウィスパリングギターの録音のお話をいただき11弦ギターを用いて編曲に挑戦することにした。漠然と浮かんできたテーマは「死と救い」。ギターの儚いアルペジオと深い低音の余韻が曲の世界観を表現できたのではないかと思っている。
ビル・エヴァンスの1977年録音のアルバム。
とにかく美しいの一言に尽きます。初めて聞いた時の印象は「なんてベースの音がいいアルバム!」でした。何度聞いてもその印象は薄れることなく僕の中の良質ベースアルバムの筆頭です。ベーシストはエディ・ゴメス。ビル・エヴァンスはスコット・ラファロといい、良いベーシストとの出会いに恵まれていたと感じます。
ドラムスの音符も加えてたまりません。言ってみれば叩くというよりは奏でるドラムス。テンポキープとしての仕事ではなく、まるでハーモニーを担っているかのような演奏にはドラムスの概念を覆されると同時に憧れます。
ジャズを聴いているというよりはクラシック音楽のピアノトリオを聴いているかのような完成度。どこまでが作りこまれた音符なのか、そんな聞き方も楽しんでいます。
ジャケットはチャールズ・バーチフィールドの作品。一見余白の多いフレームの中にたたずむ美しい絵に見えますが、じっくり向き合うと結構異常な世界観も感じます。このマッチングも個人的にはこのアルバムを特別な物にしている大きな要因です。
2022年2月25日にわたくし初めてとなるソロCDを出させていただきます。沢山の方の支えと、いくつもの出会いに恵まれてこのような機会をいただけて感謝でいっぱいです。この場をお借りしてお礼申し上げます。
CDではイタリアのコンポーザーピアニスト、ルドヴィコ・エイナウディの作品を全てギターソロにアレンジし演奏しています。日本ではまだあまり有名ではない作家かもしれませんが(僕もこの機会で初めて知りました)素晴らしい楽曲の数々で編曲も演奏も心から楽しむことが出来ました。多くの方に届くことを願います。発売が待ち遠しいです。みなさま是非よろしくお願いいたしますm(__)m